◎連合 「残業代ゼロ」法案の修正を撤回

 「残業ゼロより過労死ゼロ」の旗印は守られた! 「残業代ゼロ」法案(「高度プロフェッショナル」制度を盛り込む労働基準法改定案)の修正を安倍首相に求めた(7月13日)ことで紛糾を続けていた連合は7月26日、これを撤回することを3役会(会長、事務局長、副会長)で確認しました。

 今日27日に札幌で開く中央執行委員会で正式に決めます。連合傘下の組合から厳しい批判が相次いだのをはじめ、全国過労死を考える家族の会など労働関係の団体が強く反対したために撤回したものです。

 神津里季生会長が安倍首相に修正を求めてから2週間。連合執行部がいったん決めた方針を撤回するのは、連合結成(1989年)以来、異例のことです。

連合本部
(連合本部=東京都千代田区)

 「残業代ゼロ」法案は、労働基準法の1日8時間、週40時間の「労働時間の規制を除外する」というもので、どれだけ働いても残業代は出なくなります。過労死をいっそう増やすものです。安倍政権が2015年に国会に提出して以来、2年あまり一度も審議されていません。

 対象労働者は、金融商品の開発業務や研究開発業務など“高度プロフェッショナル”な仕事にたずさわり、年収1075万円以上で、労働者の平均賃金の3倍以上、希望する者などとしています。

 第1次安倍政権も、「残業代ゼロ」法案を提出しましたが、労働界や野党がこぞって反対したために廃案になりました。安倍政権は、これに懲りてあたかもごく少数の“高度プロフェッショナル”のための、成果に応じて賃金が支払われる制度などと装いを新たにして提出してきました。

 しかも、1カ月の残業を過労死ラインの「100時間未満」まで認めるなどとする労働基準法の改悪とセットにして秋の臨時国会で通過をねらっています。

 連合の逢直人事務局長らが、水面下で安倍政権や日本経団連と接触して、修正を打診していたことが明るみに出ました。連合内の正式の会議で議論もせずに、安倍首相に直接、修正を要求するという組合民主主義を壊すような手法にも、批判が噴出しました。

 修正内容も、「104日以上の休日」を企業に義務付ける、臨時の健康診断など4つから選択するというもので、労働者の健康を守り、過労死をなくすことからはほど遠い内容と強い批判が上がりました。

 神津会長の修正提案に安倍首相が、「残業代ゼロ法案といったレッテル張りの批判に終始すれば、中身のある議論が行えないと考えていたところ、本日の提案は、中身についての提案であり、建設的なもの」などとのべて歓迎したことも、連合内外で、これまでのたたかいを逆なでするものとの批判が出ました。

 このブログ「トヨタで生きる」では、連合が「残業代ゼロより過労死ゼロ」のスローガンで「残業代ゼロ」法案に反対してきたことをくり返し伝え、その原点に戻るよう求めてきました。

 連合が、安倍首相への修正要求を撤回したことは当然でしよう。安倍政権は、共謀罪の強行可決や国政を私物化する加計学園問題、憲法9条を2020年までに改悪することを主張するなどして、支持率を20%台までに急落させています。

 「残業代ゼロ」法案の2度目の廃案が可能な情勢であり、連合や全労連をはじめ労働界と野党は一丸となって廃案に追い込もうではありませんか。同時に、月「100時間未満」までの残業を認めさせないようにしましょう。
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残業代ゼロ法案 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2017/07/27 09:04
コメント
共産党の党職員残業代ゼロの撤回はいつになるのやら。
No title
法律で残業代ゼロにすれば・・
無理な過労死ゼロになります。
共産党さんには残業ゼロの法案をよろしくお願いします。

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